研修講師・美容家 渡辺ゆきよ オフィシャルサイト

 

エステサロンの店舗間格差はなぜ起きる?|店長によって売上・リピート率が変わる理由

同じ会社なのに、なぜか店舗によって売上に差が出る。
 

 

同じメニュー、同じ価格、同じ集客方法。

さらに、本部で同じ研修を実施しているにもかかわらず、

「A店は安定して数字が伸びているのに、B店はなかなか結果が出ない」

ということがあります。
 

多店舗サロンを経営していると、こうした店舗間格差に悩むことがあります。
 

そのとき、つい、
 

「店長の営業力の差なのでは?」

「スタッフの能力が違うからでは?」
 

と考えてしまいがちです。
 

もちろん、店長やスタッフの能力が数字に影響することはあります。
 

しかし、それだけではないと考えています。
 

同じ会社なのに店舗の数字が違うときは、「店長が何を見て、どう判断し、スタッフにどう働きかけているか」に大きな違いがあることがあります。
 

売上を見るだけでは、改善ポイントは見えてこない

例えば、今月の売上が目標を下回ったとします。
 

そこで、

「今月は売上が足りないから、もっと契約を取ろう」

とスタッフに伝える。
 

これも一つの方法です。

しかし、それだけでは「何を変えればいいのか」が分かりません。
 

店長が、
 

「新規来店数が減ったのか?」

「来店はしているけれど契約率が下がったのか?」

「契約はできているけれど、継続につながっていないのか?」

「リピートはしているけれど、来店間隔が空いているのか?」
 

と、数字を段階ごとに見ていけば、原因が違うことに気づけます。
 

つまり、

「売上が悪い」=「もっと売る」

ではありません。
 

どこに問題があるのかを特定することが、改善のスタートです。
 

店長が見るべきなのは「売上」だけではない

では、店長は具体的に何を見ればいいのでしょうか?
 

大切なのは、お客様が来店してから継続するまでの流れを数字で追うことです。

例えば、次のような指標があります。
 

見る指標 数字が低いときに考えること
新規予約数 集客・広告・媒体に課題がないか
来店率 予約後のフォローや期待づくりに問題がないか
体験契約率 カウンセリング・提案・価値の伝え方に課題がないか
2回目来店率 初回来店後の満足や継続理由がつくれているか
3回目来店率 お客様との関係づくりや施術計画に課題がないか
コース終了後の継続率 次のゴールの共有や継続提案ができているか
平均来店間隔 来店する理由やフォローが弱くなっていないか
客単価 メニュー構成やクロスセル・アップセルに改善余地がないか

 

 

重要なのは、「売上」という結果だけを見るのではなく、その結果を生み出している途中の数字を見ることです。
 

例えば、

新規予約数は問題ない。
来店率も問題ない。
体験契約率も問題ない。

 

それなのに売上が伸びない。
 

もし3回目以降の来店率が落ちているのであれば、強化すべきなのは「もっと新規を集めること」ではないかもしれません。
 

契約後の顧客体験や、継続につながる関わり方を見直すことが必要になります。

数字を細かく分解すると、こうしたことが見えてきます。
 

店長によって「問題の見つけ方」が違う

ここで、店舗間格差が生まれる一つの理由があります。
 

それは、

店長によって、数字の見方が違うこと。

 

例えば、同じ「契約率が低い」という状況でも、

「スタッフの提案力が足りない」

と判断する店長もいれば、
 

「カウンセリングで、お客様の希望を十分に確認できていないのでは?」

「体験時の説明で、サロンの価値が伝わっていないのでは?」

と考える店長もいます。
 

さらに、

「実は契約率ではなく、来店後の継続率に問題があるのでは?」

と、その先まで見る店長もいます。
 

数字は同じでも、どこを問題と捉えるかによって、次の行動は大きく変わります。
 

「もっと頑張って」では、スタッフの行動は変わらない

店長から、
 

「もっとお客様に提案して」

「もっと声かけして」

「もっと頑張って」
 

と言われても、スタッフは具体的に何を変えればよいのか分かりません。
 

必要なのは、

「いつ」「何を見て」「どんな行動をするのか」

まで具体化することです。
 

例えば、

「リピート率を上げて」
 

ではなく、

「3回目以降の来店率が落ちているので、2回目の施術後に、お客様が今感じている変化と次に目指したいことを確認しよう」

と伝える。
 

これなら、スタッフも行動に移しやすくなります。
 

売れるスタッフがいても、それだけでは店舗は強くならない

多店舗サロンでよくあるのが、
 

「○○さんはリピート率が高い」

「○○さんは契約率が高い」
 

というケースです。
 

もちろん、そのスタッフの成功は素晴らしいことです。
 

問題は、その成功がその人だけの能力で終わっていないかということ。
 

「○○さんだからできる」

で終わってしまえば、異動や退職があったときに、店舗の数字も変わってしまいます。
 

一方で、

なぜ、このスタッフは結果を出せているのか?」

を分解し、
 

「どのタイミングで、何を確認しているのか」

「どんな言葉を使っているのか」

「どんな判断をしているのか」
 

を整理できれば、その成功を店舗の財産に変えることができます。
 

個人の成功を、店舗の再現可能な方法へ変える。

これが店長に求められる重要な役割の一つです。
 

本当に強い店長は「自分が売る人」ではない

 

私は、本当に強い店長は、

「自分自身が数字を作れる人」だけではなく、「スタッフが数字を作れる状態をつくれる人」

だと考えています。
 

自分が接客すれば契約が取れる。

自分が担当すればリピートされる。
 

それだけでは、店舗全体の成長にはつながりません。
 

店長が見るべきなのは、

「自分がどう動くか」

ではなく、
 

「スタッフが成果を出せる環境になっているか」

です。
 

そのためには、数字を見る力だけでなく、
 

・スタッフの行動を見る
・問題を具体化する
・改善方法を一緒に考える
・実践した結果を確認する
・うまくいった方法を店舗で共有する

 

というマネジメントが必要になります。
 

店舗間格差をなくすために必要なのは「店長研修」だけではない

ここで注意したいのが、

「店舗間格差があるから、店長研修をしましょう」

と、すぐに研修だけを始めることです。
 

もちろん、店長のマネジメント力を高めることは重要です。
 

しかし、本当に必要なのは、

「なぜ店舗間で数字に差が出ているのか」

を把握すること。
 

例えば、

店舗Aは新規来店数が課題。

店舗Bは契約率が課題。

店舗Cはコース終了後の継続率が課題。
 

この3店舗に、同じ研修を実施しても、成果につながりにくいでしょう。

必要なのは、それぞれの店舗の課題に合わせた教育と改善です。
 

「数字の差」を「店長の差」で終わらせない

店舗間格差が見えたとき、
 

「A店の店長は優秀」

「B店の店長は弱い」
 

と評価して終わってしまうと、本当の原因は見えなくなります。
 

大切なのは、

「なぜ、その数字になっているのか?」

そして、

「その差を生んでいる行動や仕組みは何なのか?」

を探ること。
 

そのうえで、

現状分析 → 課題特定 → 必要な教育 → 現場実践 → 効果検証

を繰り返す。
 

これが、店舗間格差を縮め、組織として成果を再現していくための重要なプロセスです。
 

同じ会社、同じ商品、同じ集客方法でも、店長の「見る力」「考える力」「伝える力」「育てる力」が変われば、店舗の数字も変わる。
 

だからこそ、多店舗サロンの経営では、店長を単なる「売上責任者」として育てるのではなく、

「数字から課題を見つけ、スタッフの行動を変え、店舗で成果を再現できる人」

として育成していくことが重要なのではないでしょうか。
 

もし、

「店舗によって売上やリピート率に差がある」

「店長によってスタッフ育成にばらつきがある」

「数字を見ても、何を改善すればいいのか分からない」
 

という課題を感じているのであれば、まずは店舗ごとの数字を並べるだけでなく、「どこに差があり、なぜ差が生まれているのか」を整理することから始めてみてください。
 

原因が分かれば、必要な教育も変わります。
 

そして、店長が変わっても、スタッフが変わっても、一定の成果を生み出せる店舗へ。

そのための人材育成・店長研修・店舗運営の仕組みづくりについて、ご相談いただいています。

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