スタッフに「もっと考えて動いて」と言っていませんか?|自分で考えられるスタッフが育つサロンの共通点
「もっと自分で考えて動いてほしい」

スタッフを育てていると、そんなふうに思うことはありませんか?
「言われたことはやってくれるけど、自分から動かない」
「もう少しお客様のことを考えて行動してほしい」
「毎回、私が指示を出さないと動けない」
そんな状態が続くと、店長や経営者の負担もどんどん大きくなっていきます。
でも、ここで一度考えてみてほしいことがあります。
それは、
「スタッフが考えられない」のではなく、「何を基準に考えればいいのか」が分からないのではないか?
ということです。
「もっと考えて」は、実はかなり難しい
例えば、店長からスタッフに、
「もっとお客様を見て」
「臨機応変に対応して」
「もっと気を利かせて」
「自分で考えて動いて」
と伝えたとします。
どれも間違ってはいません。
でも、スタッフの立場からすると、
「具体的に何を見ればいいの?」
「どこまでやったらいいの?」
「どう判断したらいいの?」
となってしまうことがあります。
結果、
「私はちゃんと考えているつもりです」
という状態になってしまう。
ここに、経営者とスタッフの間のズレが生まれます。
ベテランスタッフは「経験」で判断している
例えば、長くサロンで働いているスタッフなら、
「今日はいつもより会話が少ないな」
「前回より表情が違うな」
「いつもより商品の話に反応しているな」
「今日は少し疲れているのかもしれないな」
という小さな変化に気づくことがあります。
そして、
「今日は少しゆっくりお話を聞こう」
「いつもより確認を増やしてみよう」
「今日は商品の説明を急がないほうがよさそう」
など、対応を変えていきます。
でも、これは決して「センス」だけではありません。
これまでの経験の中で、
「何を見ると、お客様の状態が分かるのか」
を身につけているからです。
だから、ベテランが自然にやっていることを、そのまま新人に求めても、同じようにはできません。
必要なのは「答え」ではなく「見るポイント」
スタッフ教育で大切なのは、
「こうしてください」
と答えを教え続けることだけではありません。
むしろ、
「何を見て、どう考えるのか」
を伝えることが大切です。
例えば、施術後に、
「今日のお客様、どうだった?」
と聞くだけではなく、
「前回と比べて、何か違うところあった?」
「そう思ったのは、どこを見て?」
「その変化に対して、どう対応しようと思った?」
と聞いてみる。
すると、スタッフ自身が、
「そういえば、今日はいつもより話す量が少なかった」
「前回よりホームケアについて質問が多かった」
など、自分でお客様を見るようになります。
これを繰り返していくことで、少しずつ「考える力」が育っていきます。
店長が全部答えを出してしまっていませんか?
スタッフを育てたいと思うほど、
「今回はこうしたほうがいいよ」
「このお客様にはこう言って」
「次はこうしてみて」
と、つい答えを教えたくなります。
もちろん、最初は必要なこともあります。
ただ、それをずっと続けていると、
「店長に聞けば答えが分かる」
という状態になってしまいます。
すると、スタッフは自分で判断するよりも、店長の指示を待つようになります。
そして店長は、
「どうして自分で考えてくれないの?」
と思う。

実は、この繰り返しが「スタッフが育たない」と感じる原因の一つになっていることがあります。
「自分で考えられるスタッフ」は、3つの質問で育てられる
スタッフ育成で大切にしているのは、
すぐに答えを渡さないこと。
例えば、
「今のお客様を見て、何かいつもと違うところあった?」
「そう思ったのは、どこを見て?」
「それに対して、どうしてみようと思う?」
と3つの質問を聞いていきます。

するとスタッフは、
「何となく」ではなく、
「私はここを見て、こう考えました」
と、自分の判断を言葉にするようになります。
これが、スタッフ自身の脳を動かし「考える力」を育てることにつながります。
スタッフに「考えてほしい」なら、まず経営者が考える
スタッフが自分で考えて動けるようになってほしい。
そう思うのであれば、
「もっと考えて」
と伝える前に、
「スタッフが考えるための判断基準を、私は渡せているだろうか?」
と、一度振り返ってみることも大切です。
「お客様を大切にして」
ではなく、
「お客様のどこを見るのか」
「どんな変化を感じ取るのか」
「その変化に対して、どう考えるのか」
そこまで具体的に伝える。
そうすると、スタッフ教育は、
「答えを教える教育」から
「自分で考えられる人を育てる教育」
へ変わっていきます。
スタッフが育たないとき、
「このスタッフには考える力がない」
と決めつける前に、
「考えるための軸を、私は渡せているだろうか?」
と考えてみる。
それだけでも、スタッフとの関わり方は変わってくると思います。
サロンのスタッフ育成では、
「何をするか」だけではなく、「なぜそうするのか」「何を見て判断するのか」まで伝えること
が、とても大切だと考えています。
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