知らずに失客してるかも?!サロンの品格を下げ、
お客様を不快にさせる会話とは?

お客様がエステサロンに求めるもの…それは、最高の技術による「美しさ」はもちろんのこと、日常を忘れさせてくれるような「癒し」と「心地よい空間」ではないでしょうか。そして、その「心地よさ」を大きく左右するのが、私たちエステティシャンとお客様との間で交わされる「会話」。
素晴らしい技術も、洗練されたインテリアも、たった一言の不適切な会話で台無しになってしまうことがあります。特にエステサロンは、個室であっても隣のブースに会話が漏れ聞こえる可能性があり、細心の注意が必要です。
「良かれと思って話したのに、お客様を不快にさせてしまった…」
「スタッフ同士の会話が、お客様に悪い印象を与えていたなんて…」
そんな悲しい事態を招かないために、今回は、プロとして絶対に避けたい「サロンの品位を損ねるNG会話トピック」と、その理由、そしてスマートな対応策について具体的にお伝えします。
【これは絶対NG!お客様も周りも不快にする「NG会話トピック集」】
お客様との信頼関係を築き、サロン全体の品格を保つために、以下のトピックは細心の注意を払いましょう。
1.品位に欠ける話題(下ネタ・過度なプライベート暴露など)
言うまでもありませんが、お客様は美と癒しを求めて来店されています。品位を疑われるような話題は、お客様との会話はもちろん、スタッフ同士のバックヤードでの会話であっても厳禁です。お客様は意外と耳にしているものです。
2.他者へのネガティブ発言(悪口・批判・噂話)
・他のスタッフやお客様、他店の悪口・批判: 「〇〇さんって本当に仕事できないよね」「あそこのサロンは技術が…」といったネガティブな言葉は、聞いている人を不快にさせ、サロン全体の信頼を著しく損ないます。プロフェッショナルとしての品格を保ちましょう。
・芸能人のゴシップやスキャンダル、他人の不幸話: 興味本位でこのような話題を振ったり、お客様が話されても安易に同調したりするのは避けましょう。サロンは情報交換の場ではなく、お客様が心からリラックスできる場所であるべきです。
3.デリケートなパーソナルな話題(政治・宗教・個人的な価値観の押し付け)
・政治・宗教・特定の思想に関する話題: 個人の信条に関わることは、意見の対立を生む可能性があります。お客様から話題が出た場合も、深入りせず聞き役に徹し、中立的な立場を保つことが賢明です。
・お客様のプライバシーに過度に踏み込む質問: 「ご結婚はまだですか?」「お子さんのご予定は?」など、お客様が話したくないかもしれない個人的な詮索はNGです。信頼関係が築けていたとしても、お客様が自ら話してくださる範囲に留め、心地よい距離感を保ちましょう。
・自分の価値観の押し付け: 「〇〇すべきですよ」「普通は△△ですよね?」といった一方的な意見は、お客様を窮屈な気持ちにさせてしまいます。
4.お客様を置き去りにする会話(専門用語の多用・一方的な自慢話)
・専門用語の多用: お客様が理解できない専門用語ばかりで説明したり、業界用語を交えたスタッフ同士の会話が聞こえてきたりすると、お客様は疎外感を感じてしまいます。常に分かりやすい言葉で伝える努力をしましょう。
・一方的な自慢話: 自分の知識や経験、プライベートな成功体験などを延々と話すのは、お客様にとって苦痛でしかありません。会話の主役は常にお客様です。
【お客様発信のネガティブトーク、プロはどう対応する?】
お客様が日頃のストレスから、ご家族や会社の方の愚痴をこぼされることもあるかもしれません。そんな時、私たちはどのように対応するのがプロフェッショナルでしょうか?
NG対応: 一緒になって悪口を言う、過度に同調して話を盛り上げる。
「そうですよね!〇〇さん、本当にひどいですね!」これはサロンの品位を著しく損ねます。
OK対応:(寄り添いつつ、一線を画す)
まずは傾聴と共感: 「そうだったのですね、それはお辛かったですね」「大変な思いをされましたね」と、まずはお客様の気持ちに寄り添い、しっかりと受け止める姿勢を示します。
感情のガス抜きのお手伝い: お客様が話すことでスッキリされるなら、聞き役に徹します。
しかし、悪口には加担しない。具体的な人物への非難や悪口には同調せず、「〇〇様は、いつも本当に頑張っていらっしゃいますものね」「少しでもここでリフレッシュしていただけたら嬉しいです」など、お客様自身を労う言葉や、話題を少しずつポジティブな方向へ転換するような声かけを心がけましょう。「そうなんですね」と、受け流すスキルも時には必要です。
サロンでの会話は、お客様にとって「心地よいBGM」にもなれば、「不快な騒音」にもなり得ます。
私たちエステティシャンは、常に「聞かれているかもしれない」というプロ意識を持ち、サロン全体の品格と、お客様一人ひとりの「居心地の良さ」を守るための「言葉選び」と「心配り」を徹底することが求められます。
お客様が心からリラックスし、「またこの上質な空間に来たい」と思っていただけるような、品格あるコミュニケーションを目指しましょう。
それが、お客様からの信頼を深め、選ばれ続けるサロンになるための大切な一歩です。