エステサロンのリピート率を上げる秘訣|2万円払っても「また来たい」と思えなかった3つの理由【60%達成の方法】

目次
1.エステサロンのリピート率を上げたい経営者へ
2. 2万円×4回通っても、もう行きたくないと思った美容室の話
3. エステサロンでリピートしない3つの理由
4. リピート率60%のエステサロンが毎回やっていること
5. データで見る|リピート率と売上アップの関係
6. 今日から実践|リピート率を上げる3つの方法
7. まとめ|リピート率が上がれば、エステサロン経営は変わる
1. エステサロンのリピート率を上げたい経営者へ
「新規のお客様は来るのに、回数券が終わったら来なくなる…」
エステサロンを経営されている方なら、一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
ホットペッパービューティーの調査によると、エステサロンの平均リピート率は約20%。つまり、初回で12回コースを購入してくださったお客様のうち、80%は回数券終了後に来なくなるというのが現実です。
ネイルサロン(31%)、アイラッシュサロン(34%)、ヘアサロン(40%)と比べても、エステサロンのリピート率は最も低い水準にあります。
でも、逆に言えば、リピート率を上げることができれば、他のサロンと大きく差をつけられるということです。
今日は、私自身が体験した「2万円払っても、もう行きたくないと思った美容室の話」をもとに、エステサロンでリピート率を上げる具体的な方法をお伝えします。
2. 2万円×4回通っても、もう行きたくないと思った美容室の話
私がいっていた美容室の話です。
カット、カラー、トリートメント込みで2万円。決して安くはありません。
でも、「ここなら安心」と思って4回通いました。
でも、5回目はありませんでした。
なぜか?
別に、技術が悪いわけではないんです。カットもカラーも丁寧にやってくれます。
でも、「今日も来てよかった!」というワクワクが、一度もなかったんです。
1回目: 分け目の位置を忘れられた
初回のカウンセリングで、「分け目はいつも右側です」と伝えました。
でも2回目に行ったら、「分け目どっちでしたっけ?」と聞かれました。
(あれ?前回伝えたのに…)
2回目: 前髪の長さの希望を忘れられた
「前髪は眉毛の少し上で、目にかからない長さが好きです」と伝えました。
でも3回目に行ったら、また「前髪どうします?」と一から聞かれました。
(前回も伝えたのに、また最初から?)
3回目: 住んでいる場所の話を忘れられた
「あのマンションなんです…」と世間話をしました。
でも4回目に行ったら、「お住まいはこの辺ですか?」と聞かれました。
(前回話したのに、覚えてないんだ…)
4回目: 自分でスタイリングした方が決まってる
これが決定的でした。
毎回、仕上げに「軽く巻いておきますね」とスタイリングしてくれるのですが、家に帰って鏡を見ると、自分でやった方がしっくりくるんです。
4回通っても、一度も「今日の髪型、最高!」とテンションが上がったことがありませんでした。
2万円×4回=8万円を払っても、5回目はありませんでした。
技術は悪くない。でも、「また来たい」と思えなかった。
これが、リピートしない理由です。
3. エステサロンでリピートしない3つの理由
この美容室体験を振り返って気づいたことがあります。
エステサロンでお客様がリピートしない理由も、実はこれと同じなんです。
理由①: お客様の「大事なこと」を大事にしていない
私にとって、分け目の位置や前髪の長さは「どうでもいいこと」ではありません。
毎日鏡を見るたびに気になる、私にとっての「大事なこと」です。
でも、美容師さんにとっては、何百人といるお客様の中の一人。覚えていなくても仕方ない、と思われているのかもしれません。
エステサロンでも同じことが起きていませんか?
- お客様が「二の腕が一番気になる」と言っていたのに、次回のカウンセリングで忘れている
- 「冷え性で足先が冷たい」と言っていたのに、施術中に足元の温度を気にかけていない
- 「結婚式までに痩せたい」と言っていたのに、次回来店時にその話題に触れていない
お客様にとっての「大事なこと」を、覚えているかどうか。
これが、リピート率を左右します。
理由②: お客様という「人」に関心を持っていない
私が「このマンションに引っ越してきたばかり」と話したのは、ただの世間話ではありません。
「私という人に関心を持ってほしい」という気持ちがあったんです。
でも、次回来たときに忘れられていると、「ああ、私はただの『2万円を払うお客さん』なんだな」と感じます。
エステサロンでも同じです。
- お客様が「最近仕事が忙しくて…」と話していたのに、次回「お仕事どうですか?」と聞かない
- お客様が「子どもが受験で…」と話していたのに、次回その話題に触れない
- お客様が「旅行に行ってきました」と話していたのに、次回「旅行どうでしたか?」と聞かない
-
お客様は、「施術を受けたい」だけではなく、「この人に会いたい」と思えるかどうかでリピートを決めています。
理由③: 毎回「今日も来てよかった!」という感動がない
これが一番大きい理由です。
美容室で4回通って、一度も「今日の髪型、最高!」と思えなかった。
むしろ、「自分でスタイリングした方が決まってる」と感じてしまった。
これでは、5回目はありません。
エステサロンでも同じです。
- 施術を受けても、「あれ?そんなに変わってないかも…」と感じる
- 毎回同じ施術で、「今日は特別」という感覚がない
- 回数券の12回が終わった時に、「ここまで来たけど、期待したほどの変化がない」と感じる
お客様は、毎回「今日も来てよかった!」という感動を求めています。
その感動がないまま回数券が終わると、リピートはありません。
4. リピート率60%のエステサロンが毎回やっていること

では、リピート率が高いエステサロンは、何をしているのか?
私がこれまで3,000名以上のエステティシャンを育成してきた中で、リピート率60%以上を達成しているサロンには、共通点があります。
共通点①: お客様の「大事なこと」をカルテに記録し、毎回確認している
リピート率が高いサロンは、お客様の「大事なこと」を必ずカルテに記録しています。
- 「二の腕が一番気になる」
- 「冷え性で足先が冷たい」
- 「結婚式が3ヶ月後」
そして、次回来店時に必ず確認します。
「前回、二の腕が一番気になるとおっしゃっていましたが・・・」
この一言で、お客様は「覚えていてくれたんだ」と感じます。
共通点②: 施術だけでなく、お客様の「人生」に関心を持っている
リピート率が高いサロンは、お客様の人生に関心を持っています。
- 「前回、お仕事が忙しいとおっしゃっていましたが、落ち着きましたか?」
- 「お子さんの受験、どうでしたか?」
- 「旅行、楽しめましたか?」
この一言で、お客様は「私という人を見てくれている」と感じます。
共通点③: 毎回、お客様に「今日も来てよかった!」と思ってもらう工夫をしている
リピート率が高いサロンは、毎回、お客様に小さな感動を届けています。
- 「前回より、ここが引き締まってきましたね!」と具体的に変化を伝える
- 「今日は、このオイルを使ってみますね。香りも楽しんでください」と、毎回少しずつ変化をつける
- 「次回は、ここを重点的にケアしましょう」と、次回への期待を持たせる
毎回、「今日も来てよかった!」と思ってもらうことが、リピートにつながります。
補足: 中間カウンセリングで「このまま続けたい」と思ってもらう
さらに、リピート率が高いサロンは、回数券の中間地点(例:12回中6回目)で「中間カウンセリング」を実施しています。ここまでの変化を一緒に確認し、「このまま続けたら、どうなるか」という未来をお客様と共有することで、回数券終了後も「続けたい」と自然に思っていただけます。
5. データで見る|リピート率と売上アップの関係
「リピート率を上げることが大事」とわかっていても、実際にどれくらい売上が変わるのか、具体的な数字で見てみましょう。
前提条件: 小規模サロン(2-3ベッド)の場合
- 月間新規客数: 10人
- 初回コース: 12回 18万円
- リピート時も: 12回 18万円

■リピート率20%のサロン(業界平均)
年間新規客数: 120人
初回売上: 120人 × 18万円 = 2,160万円
リピート客数: 120人 × 20% = 24人
リピート売上: 24人 × 18万円 = 432万円
年間総売上: 2,592万円
■リピート率60%のサロン(目標)
年間新規客数: 120人
初回売上: 120人 × 18万円 = 2,160万円
リピート客数: 120人 × 60% = 72人
リピート売上: 72人 × 18万円 = 1,296万円
年間総売上: 3,456万円
【差額】約860万円の売上アップ!
同じ新規客数でも、リピート率が40%向上するだけで、年間売上が約860万円も変わります。
これは、スタッフ1人分の人件費(年間300-400万円)、広告費(年間200-300万円)、設備投資に回せる金額です。
新規集客に必死になるより、目の前のお客様に「また来たい」と思ってもらうことの方が、はるかに経営を安定させます。
ちなみに、私の研修を受けたサロンの平均リピート率は85%です。まずは60%を目指し、その先の85%も決して夢ではありません。
6. 今日から実践|リピート率を上げる3つの方法

では、具体的に何をすればいいのか?
今日からできる、リピート率を上げる3つの方法をお伝えします。
方法①: お客様の「大事なこと」をカルテに記録し、次回必ず確認する
今日からできること:
- カウンセリングシートに「お客様が一番気になる部位」「なりたい姿」「期限(結婚式など)」を必ず記入する
- 次回来店時に、「前回、〇〇が気になるとおっしゃっていましたが…」と必ず確認する
これだけで、お客様は「覚えていてくれたんだ」と感じます。
方法②: 施術中の会話で、お客様の「人生」に関心を持つ
今日からできること:
- お客様が話してくれた「仕事」「家族」「趣味」の話をカルテにメモする
- 次回来店時に、「前回、〇〇とおっしゃっていましたが、その後いかがですか?」と聞く
これだけで、お客様は「私という人を見てくれている」と感じます。
方法③: 毎回、お客様に「今日も来てよかった!」と思ってもらう
今日からできること:
- 施術後に、「前回より、ここが〇〇cm細くなりましたね!」と具体的に伝える
- 「次回は、ここを重点的にケアしますね」と、次回への期待を持たせる
- 毎回少しずつ、使うオイルや施術の順番を変えて、「今日は特別」と感じてもらう
これだけで、お客様は「毎回来るのが楽しみ」と思ってくれます。
7. まとめ|リピート率が上がれば、エステサロン経営は変わる

私が2万円×4回通っても、もう行きたくないと思った美容室。
技術は悪くなかった。でも、「また来たい」と思えなかった。
理由は3つ。
- 私の「大事なこと」を大事にしていなかった
- 私という「人」に関心を持っていなかった
- 毎回「今日も来てよかった!」という感動がなかった
エステサロンでも、同じことが起きています。
でも、逆に言えば、この3つを意識するだけで、リピート率は劇的に上がります。
リピート率が20%から60%に上がれば、年間売上は約860万円変わります。
新規集客に疲弊するのではなく、目の前のお客様に「また来たい」と思ってもらうこと。
それが、エステサロン経営を安定させる一番の近道です。
渡辺ゆきよの人材育成研修について
渡辺ゆきよの人材育成研修では、エステサロンのカウンセリング成約率を平均2.6倍、リピート率85%に引き上げる研修を行っています。
「脳科学×心理学×量子力学」を融合したオリジナルメソッド『魔法のコーチングシート』を使い、年間3,000名以上のエステティシャンを育成してきました。
「お客様が自ら『契約したい』と言い出すカウンセリング」
「毎回『今日も来てよかった!』と思ってもらえる施術」
この2つを実現することで、エステサロン経営は劇的に変わります。
ご興味のある方は、ぜひ体験研修・お問合せフォームからご連絡ください。