お客様が離れられない理由No.1は?

お客様があなたのサロンを選び続け、離れられない理由は何でしょうか?
高い技術力?
最新の設備?
それらももちろん大切ですが、私が日頃からお伝えしているのは、お客様が「私、大切にされているんだな」と心から実感できることです。
この「大切にされている実感」こそが、他サロンとの絶対的な差別化となり、お客様をあなたのサロンの熱烈なファンにするのです。
そして、その「大切にされている実感」を生み出すための強力な武器となるのが、スタッフ全員による「顧客情報の共有」。
本当に最大限お客様の『大切にされている実感』に繋がっていますか?
顧客カルテの重要性は、皆さん十分にご理解されていることと思います。
毎日忙しい中、丁寧に記録し、スタッフ間で共有しようと努力されているサロン様も多いでしょう。
でも、その『努力』が、本当に最大限お客様の『大切にされている実感』に繋がっているか、もう一度見つめ直してみませんか?
実は、あと一歩の工夫で、お客様の感動は劇的に変わるのです。
高級ホテルの優秀なコンシェルジュは、お客様の好みや過去の滞在履歴を把握し、お客様が言葉にする前に「〇〇様でしたら、こちらのお部屋の眺めがお好きかと思いまして」「前回お気に召していただいたレストランの予約、いかがいたしましょうか?」と、さりげなく提案してくれると言います。
私たちエステティシャンも、お客様にとっての「美のコンシェルジュ」です。
お客様の過去の施術履歴、肌の変化、お好みの香りや音楽、会話のペース…それらをチーム全体で共有し、お客様が「そうそう、それが良かったの!」「どうして分かったの?」と驚くような、心地よい「先回り」を提供できたとしたら、それは最高のおもてなしではないでしょうか。
お客様情報を宝に変える!チームで実践する情報共有術
1.「何のために共有するのか?」目的意識を全員で明確に!
まず最も大切なのは、「なぜ顧客情報を共有する必要があるのか?」という目的意識をスタッフ全員が持つこと。
「お客様にもっと喜んでいただくため」「お客様一人ひとりに最適なご提案をするため」など、情報共有がお客様の「大切にされている実感」にどう繋がるのかを話し合い、全員で目指す姿を共有しましょう。
成功事例の共有も、モチベーションアップに繋がります。
2.カルテ記入は「未来のお客様へのラブレター」? 書くべき情報とタイミングのルール化
「次に担当するスタッフが、お客様をもっと笑顔にするための情報」という意識でカルテを記入しましょう。
基本情報に加え、会話の内容(趣味、お悩み、喜びなど)、お客様の好みやこだわり、前回からの変化や次回の目標など、「お客様の心に寄り添う情報」が重要。
お客様がお帰りになった直後、記憶が新しいうちに、誰が見ても分かりやすく具体的に記入することを徹底しましょう。
3.「見る・聞く・話す」情報共有の機会を意識的に作る!
カルテは書くだけでは不十分。
情報を活用する機会を設けましょう。
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「朝礼・終礼」でのクイック共有: その日の特記事項のあるお客様情報や、前日の重要事項を短時間で共有。
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週に一度など時間を設け、数名のお客様のカルテをピックアップし、担当者以外も深く知る機会を作ります。アイデア出しの場にもなるでしょう。
- 「忙しくて情報共有の時間がない…」というお悩み、よく聞きます。でも時間をつくってやってみてください。必ず効果はあらわれます。
大切なのは、「短時間でも効果的に」「日々の業務に無理なく組み込む」工夫です